こんにちは、ミサゴです。
前回の記事ではまだ暗い早朝4時過ぎに千葉の自宅を出発し、10時半頃に広島県の尾道駅に到着するまでの道のりをご紹介しました。
今回はいよいよ「しまなみ海道サイクリング」についてお伝えしたいと思います。
尾道港レンタサイクル
尾道駅の南口を出て大通りを渡り右に進んでいくと「尾道港レンタサイクル」に辿り着けます。途中、レンタサイクルの看板もあるため見つけることは難しくないと思います。
事前にホームページで予約を試みましたが、直前に決めた旅行ということもあり予約はできませんでした。ただ、当日枠もあるという記載だったので、その当日枠を期待して行ってみます。もし借りることができなければ、仕方ないのでサイクリングは諦めて尾道観光にしようと思ってました。
海沿いの道から、レンタサイクル入口を進むと自転車は多数あるようでした。ママチャリだけでなくクロスバイクも残っていました。受付に進むとおじさん方が応対してくれました。レンタル料2000円・保証料1100円の3100円を現金で支払います。1100円は自転車返却時に返ってきます。
自転車は並んでいるものから自由に選んで良いよ、とのことだったので青いクロスバイクを選びました。長距離を漕ぐことを考えてサドルは少し高めにしています。
受付のおじさんから「瀬戸内しまなみ海道サイクリングマップ」も頂きました。しまなみ海道の全貌や島々を結ぶ橋周辺の拡大図が乗っていて非常に便利です。しまなみ海道サイクリングする方は是非いただいておきましょう。
向島への渡し船
自転車をレンタルした後に来た道をすこし戻り、最初の島「向島(むかいしま)」に行くための渡し船の乗船場に向かいます。レンタサイクルから2〜3分のすぐそばにあります。だいたい10分おきに船が出ています。どうやら1台の船が常に行ったり来たりしているようです。もちろん自転車ごと乗り込みます。
ミサゴと同じようなサイクリング目的の人のほか、スーツ姿の方や地元っぽい方など、いろいろな人が船を待っています。
乗船場で待ち始めて5分くらいで船がやってきました。自転車を押して乗船します。少しだけベンチもありますが、基本的には立ったままのスタイルです。乗船して少しすると係りの人が料金の徴収にやってきました。料金は大人100円・自転車10円です。
この係りの人が親切で人懐っこいおじさんで、「サイクリング初めてかい?」と気さくに話しかけてくれます。「そうなんですよ」と応えるとガイドブックの冊子をくれました。尾道・今治の間の島ごとの観光スポットが載っているものです。小さな冊子ですが、こちらも情報が凝縮されていて非常に役立つものでした。またそのおじさんが、船を降りた後にサイクリングコースに入るための道順も教えてくれました。船を降りてまっすぐ進み、2つ目の信号を右折とのことです。そこから道路に青い線が引かれているため、その後はその青い線に沿って進めばいいよ、と教えてもらいました。
船の上でそのようなやりとりをしているとすぐに向島に到着します。向島側の乗り場には地元の中学生のような人たちが待っていました。日常に渡し船が根付いているのだと、普段の自分が見ている日常とは異なる日常を垣間見ることができた気がします。
渡し船を降りた道端でサイクリングのための準備をして、いよいよサイクリングに出発です。普段、自宅で乗っている自転車がポタリング用の折りたたみ自転車なので、大きなクロスバイクを漕ぐこと自体が新鮮な感覚です。ギアも20段階ほどありそうですが、真ん中6段階くらいで十分そうです。
渡し船のおじさんが教えてくれた通り、まっすぐ進んだ後に2つ目の信号を右折します。青いラインが確かにありました。この青いラインを頼りに進んできます。
向島
この日、広島に着いてからの天気は一貫して曇りでした。ミサゴはジャージでサイクリングに臨みましたが少し肌寒い感じです。漕いでいたら温まってくるだろうと思いその服装のままサイクリングを継続です。途中、街中のうちにコンビニに寄って携行食のプロテインバーとミネラルウォーターを買っておきます。
しばらく進むと街中を抜けて海沿いに出ました。海の反対側にはいくつも島が見えます。千葉にも海はありますが、こんなに島が浮かんでいる景色はありません。島がいくつも見える海というのは不思議な感じがしました。
海沿いを進んでいくと大きな橋が見えてきます。因島大橋です。自転車で走っている道からは、かなり高いところにあるように見えます。
最初に橋の下をくぐり、少し行ったところから自転車・原付専用道路を通って因島大橋に向かいます。橋が高い位置にかかっているため、なかなかの登り坂です。普段、ランニングはしていますが、やはり自転車は使う筋肉が異なり太ももあたりが使われているのがよくわかります。
因島大橋
因島大橋(いんのしまおおはし)は自動車用の通り道の下に自転車用の道が設けられていて、橋の上というより「橋の中」を走っているような感じです。
橋からは金網越しですが瀬戸内海やそこに浮かぶ島や船を見ることができました。自転車で橋の中を通り海を渡るという初めて経験です。1つ目の橋から、これぞ「しまなみ海道サイクリング」という感覚を味わうことができて早くも大満足です。
因島
因島に着くと橋を渡るために分だけ、今度は下り道が続いていきます。自転車・原付専用道路を出て一般道に出たところを青い線に従って右に進んでいきます。すると遠くに不思議なものが見えてきます。白い大きな恐竜です。ブラキオサウルスでしょうか。
因島に着いた頃から雲が晴れて青空が広がってきました。白い恐竜が青空に映えます。
遠くには、BookCafeの看板とオシャレな黒い建物も見えます。本好き・コーヒー好きのミサゴとしては非常に心を惹かれたのですが、天気が晴れてきてサイクリングもノってきたところだったので、今回のところは見送ってサイクリングを継続です。また次の機会の際には是非立ち寄りたいと思います。
しばらく進んで内陸に入ったところで、道の青い線が2つに分かれるところに遭遇しました。今まで何も考えずに青い線に沿って進んでいたので悩みます。そばにある看板に地図が載っておりそれを見ると、一方が海沿い、もう一方が内陸の方を進むようです。どちらも次の島に行く生口橋(いくちばし)には辿り着けそうです。海沿いコースも気になりましたが、結果は内陸コースにしました。大した理由はないのですが、どうせならちょっと坂がきつそうな道にトライしてみようと思った次第です。
ちょっと坂道はきつかったですが内陸側の道も海沿いとは違う良さがあり正解と思えました。寄ることはしなかったのですが、因島フラワーセンターもこちら側の道沿いのようです。そして、こちらの道を選んで1番良かったと思えたのが、「はっさく大福」との出会いです。坂道を苦労して超えて降りていった先に「はっさく大福・菓子処 中島」の看板が見えてきます。因島は日本原産の柑橘「はっさく」の発祥地とのことです。そのはっさくを使った「はっさく大福」です。食べないわけにはいかないでしょう。ちょうどお昼ご飯前でお腹も減りはじめたところです。1つ220円の「はっさく大福」を購入し、店の前・自転車の脇でいただきました。
疲れと空腹のせいもあるかと思いますが本当に美味しかったです。はっさく独特の酸味・甘味やシャキシャキした食感と白餡の甘味が合わさって絶妙な味を醸し出しています。それを、もちもちした大福の餅が包み込んでいて完璧な演出をしています。家族にも買って帰りたいところでしたが、買ったらすぐに要冷蔵ということで半日持ち歩くことはできなさそうでした。残念です。
後からネットで調べると通販もやっているようでしたので、早速注文して見ました。6個で1782円(税込)です。送料が別途かかりますが、そこは仕方ないですね。
はっさく大福が購入できる、お取り寄せ「島と暮らす」はこちらです
生口橋
はっさく大福を堪能した後にもう少し自転車を走らせると、また海岸沿いに出ます。そのまましばらく走り続けると生口橋(いくちはし)が見えてきます。
生口橋も因島大橋と同様に1度橋をくぐった後に、自転車・原付専用道路を使って橋のたもとまで登っていきます。専用道路の途中には、休憩所もありました。この休憩所からの生口橋の眺めは立派なものです。
生口橋は因島大橋と違い橋の中を通る形式ではなく、道路脇に自転車が通れる道が用意されています。因島大橋も良かったですが、生口橋はそれほど高い柵もないので景色がより良く見えます。ちょうどこの時間帯には広島に到着した際の曇り空が嘘のように青空が広がっていて、橋の上から空と海の青さを存分に味わうことができました。橋を渡るたびに、しまなみ海道に来て良かったと思えます。
生口島
生口橋を渡ると生口島に着きます。クネクネとワインディングロードを降りていくと青々とした海が広がる道に出ることができます。海沿いの道は南国そのもので、サイクリングをしていても南国リゾート気分でした。
この時点で大体13時過ぎくらいです。「はっさく大福」をいただいたものの、まだ本格的なお昼ご飯は食べていなかったので、何か食べたい思っていたところでした。また、向島から走り出してから大体2時間越えくらいでもあります。まだまだお昼過ぎで時間があるように感じてしまいますが、本日中にまた千葉まで帰ることを考えて、また同じ道を戻ろうと思うとそろそろ折り返しも視野に入れないといけない時間です。
いろいろなことが頭に浮かびますが、ひとまず瀬戸田港に向かうことにします。瀬戸田港に行けば、何かお昼ご飯を食べるお店があるのではないかと思ったのと、もう1つは帰りは瀬戸田港から尾道までフェリーが出ているというのをガイドブックで見ていたためです。もう一度同じ道を戻っていくのも良い体験かとも思いましたが、体力的に結構きびしそうだったのと純粋にフェリーにも乗ってみたいという気持ちもありました。
瀬戸田港
瀬戸田港は想像していた、いわゆる大きな港湾ではなく、観光地として整備された綺麗な港でした。港に停まっていた船も観光用のかわいいものでした。
瀬戸田ポートサービスの脇に自転車を停めてフェリーの時刻表を調べてみると、この後には15時発と17時発があり、どちらも40分ほどで尾道に戻れるとのことでした。
17時発のフェリーにすれば生口島をしばらく観光できそうです。しかし、帰りの飛行機が広島空港を20:30発で、それまで夕食も済ませたいということを考えると時間的に厳しそうな気がしてきます。何より、行きの行程で広島空港から尾道までの道のりが2時間を要していることを考えると危険な気がしました。そのため、帰りのフェリーは15時発にすることにして、それまでの1時間程度を瀬戸田港周辺で昼食や散策に費やすことに決めました。
SOIL Living Room of Setoda
瀬戸田ポートサービスの目の前に、開放的でオシャレなお店の1階でくつろいでいる人が見えました。試しに入ってみるとランチを営業しているとのことで、ちょうど良いと思い、ランチはこのお店「SOIL Living Room of Setoda」に決めました。
島の柑橘を使った豚汁定食というのも気になりましたが、空腹が限界だったこともあり、島の地鶏を使ったという唐揚げ定食にしました。
店内は段差を生かした洒落た造りになっていて、ミサゴは1人用の席に案内されました。
ほどなくして、唐揚げ定食が運ばれてきました。オシャレな店だったので量は少ないかもと予想していましたが、全然そのようなことはなく、むしろボリューム満点の唐揚げ定食でした。味もサクサク・じゅわ〜の一品で文句なしです。そこに、おそらく島の特産と思われるレモンを絞っていただきます。本当に美味しい最高の昼食でした。
あとで知りましたが、こちらの「SOIL Living Room of Setoda」は宿泊もできるようです。というよりは、むしろ宿泊がメインなのかもしれません。ぜひ1度宿泊で利用して、ゆっくりと生口島を楽しんでみたいと思いました。
SOIL Living Room of Setodaのホームページはこちら
瀬戸田港・シトラス号で尾道へ
その後、瀬戸田港から「しおまち商店街」を散策したり、海岸沿いで海を眺めたりしながら15時前まで過ごしました。
乗り遅れるとマズいので乗り場には早めに並んでおきます。15時少し前になると、黄色い船が到着しました。シトラス号と書かれた可愛い船です。
料金1800円(大人1300円、自転車500円)は、Suicaで払えました。現金しか使えないかと思ってましたが、ちゃんとキャッシュレスに対応です。
ポートサービスの方からは平日は空いていると聞いてましたが、乗船して外を見てみると長蛇の列ができていました。春休みシーズンだったので混んだのでしょうか。早めに並んでおいて良かったです。幸い、並んでいる人たちやその方達の自転車も全てシトラス号に乗れたようです。ただ座席が不足で船内で立っている人はいました。
船は途中で須ノ上港と重井東港に立ち寄って尾道港に行きつきました。40分よりは少しかかりましたが、16時前には尾道港に到着です。自転車を借りたレンタルサイクルの目の前に停泊でしたので、自転車の返却にも便利です。
以上が、今回の日帰り旅行の目的でもあった「しまなみ海道サイクリング」のご紹介となります。
このあと、自転車返却前に、尾道を少しだけ探索したり、広島空港でのひと時などもありますが、それは別の記事に分けたいと思います。
ここまで読んでいただきまして、ありがとうございました。
続きの「旅行記 千葉から日帰り広島しまなみ海道サイクリングその3」も読んでいただけると嬉しいです。
日帰り・広島「しまなみ海道サイクリング」を決めた際の記事はこちらです。
千葉から尾道まで、トラブルを乗り越えながらも辿り着いた記事はこちらです。
今回のミサゴのサイクリングコースはこちらです。