こころ 書評

【書評】禅僧が教える心が楽になる生き方(南直哉)

2023年2月9日


misagoです。

曹洞宗の禅僧である、南直哉さんの書籍を読みました。ご自身もずっと生きることに迷われていたなかで仏教に出会い、仏教が生きるためのテクニック・道具と気付き、仏教の道に進まれたそうです。その仏教で同じように悩んでいる人に、ラクに生きるための方法を紹介してくださっているのが、こちらの書籍です。

読んでみて、いくつか印象的だった内容をこちらで紹介させていただきます。

生きるか死ぬか以外は大したことではない。視野の持ち方次第。
自分自身で決められるのは、人生の些事だけ。自分の感覚に頼りすぎたり、自信を持ちすぎないこと。
すべては「仮の宿」であり、一時的な場所。どんな場所にも人間関係にも「絶対」はない。

日々の生活や仕事で生じる悩みなど、深刻になるほどのものではなく、大勢に身を任せて流れに逆らわなくて良いよ、気を張りすぎなくて良いよ、と優しく諭してくれています。

悩みとは人間関係から生じるもので、その人間関係も「絶対」ではなく一時的なものなので、悩みだって同様に一時的なものとのことです。

悩みが人間関係から生じるという話は、「嫌われる勇気」という書籍で紹介されているアドラー心理学とも通じます。与えられたものを受容して生きるといった内容にも共通点もあります。全く異なるアプローチの二冊ですが、辿りつく先が不思議と一致している気がします。読み手であるmisagoの心情がそういう解釈を選んでいるのかもしれません。

つい、いろいろなことに悩んでしまう方や、悩みが尽きず苦しい方は、今回の書籍を読んでいただくことで、悩みに対して新しい視点・視野・視座を得ることができると思います。ひとりで悩むと、良くない思考に落ちてしまうのは万人にあることです。

そんな時に、救いの一つとなるのが今回のような書籍です。ぜひ、一度手に取っていただければと思います。


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