こころ 書評

【書評】人生やらなくていいリスト(四隅大輔)


ミサゴです。今回は、ソニーミュージックでミリオンヒットを連発した後に退社し、現在はニュージーランドに移住して好きなことを仕事にしている四隅大輔さんが書かれた「人生やらなくていいリスト」をご紹介したいと思います。

レコード会社でアーティストプロデューサーとして、絢香、Superfly、平井堅、CHEMISTRYなどのアーティストと幾つもののミリオンヒットを生み出してきた、四隅大輔さんが書かれた本です。

そんな四隅大輔さんですが、30歳になるまではダメ社員・落ちこぼれ営業マンで、人間嫌いを拗らせた人だったそうです。なぜ四隅大輔さんがアーティストプロデューサーとして活躍できたのか、その後、夢だったニュージーランド移住を叶え、大好きな釣りと仕事だけをして暮らせるようになったのか、その道筋・考え方がこの本には凝縮されています。

ミサゴは読む前には本書をライフハック的な本かと思って読み始めていました。しかし、読み進めていくとこれはライフハックの本ではなく、もっと深い、自分が望む人生を送るための考え方や思想といったものを示してくれている本だということに気がつきました。

1番大事な部分は、四隅大輔さんの信念にも通じる部分であり、その点は本書の中で一貫して書かれているので是非本書を手にとって確認していただきたいです。少し読みかじるだけでは、上辺だけの綺麗事と捉えてしまいそうになりますが読み進めることで、四隅大輔さんの人柄がわかり、そこから本書が本当に伝えたいことというの伝わってきます。

そのため、本記事では本書のごく一部から、ミサゴが特に気に入ったChapterやフレーズだけを抜粋してお伝えしたいと思います。本書の魅力の100分の1も伝えられませんが、雰囲気だけでも感じ取ってもらえると幸いです。

Chapter25 好きな人としかつきあわなくていい

初対面の人とは話せない、優しい人となら少しは話せるが仕事の話は緊張しっぱなし、そのような作者が毎日苦しみ地獄のような日々を送っていた時に、ある先輩社員からのアドバイスで救われた話です。その先輩はどんなに忙しくても夜は彼女とデートへ、波がいい日は朝からサーフィンという仕事よりライフワークを優先する社内では珍しいタイプ。

ある時、作者が偶然に「仕事を辞めたい」と打ち明けてしまうと、「辞める前にダメもとで好きな人とだけ付き合ってみれば?」との言葉。作者が「仕事でそんなのダメでしょう!」と返すと「どうせ辞めるんだったら、なんでもできんじゃないの?」とのこと。これに作者は納得してしまう。更に「先輩はなぜ仕事を続けているか」と作者が聞くと「モテるから(笑)」との単純明快な回答。

こういう目的と手段をはっきりさせて、好きな人生を歩んでいる方というのがいいですね。そのような先輩だったから、論理的に考えて「辞めるなら好きな人とだけ付き合えば良い」と核心を突いた答えをくれたのでしょう。悩みすぎると人は視野狭窄になり、大体の場合、良くない方向に思考しがちです。その状態に陥っていた作者を救った一言でした。

皆さんも悩みがあったら、悩みの根本を疑ってみたり、違った見方をくれる方に相談したりすることをオススメします。大体の場合、表面的なところをうまく解決しようとしてドツボにハマっているものです。作者もこのアドバイスをきっかけに好きな人とだけ付き合うことで、全て好転し出したそうです。

人は走れる距離を過大評価するが、歩いてたどりつける距離を過小評価しすぎる

作者の四隅大輔さんが「人は1年でやれることを過大評価するが、10年でやれることを過小評価しすぎる」というピーター・ドラッカーの名言から作った言葉です。

ピーター・ドラッカーの言葉もいいですが、四隅大輔さんの言葉もいいですね。まさにその通りだと思います。何か事を成すのに短期間でできることはタカが知れていると思います。ピーター・ドラッカーの言う通り、10年スパンで物事を考える必要があると思います。また四隅大輔さんの言葉の通り、そのためには走るのではなく「歩き続ける」ことが大切だと思います。急いては事を仕損じるとも言います。

四隅大輔さんも15年かけてニュージーランド移住の夢を叶えたそうです。ミサゴもこの2人の言葉を教訓に、長期的視点で物事を見て、折れることなく無理なく歩み続けられるように日々の習慣に落とし込んで、目標に向けて一歩ずつ進んでいきたいと思います。


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misago

misagoです。毎日をより良く、健やかに過ごせるよう、工夫をこらしてます。そんな工夫を共有していきたいです。

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